菊芋とは？
菊芋（キクイモ）は、キク科ヒマワリ属に分類される多年草です。食用にされるのは塊茎（芋）の部分です。
花屋などで販売されている菊の根の部分というわけではなく、菊に似た花をつけることが「菊芋」という名の由来になっています。
北アメリカ原産の帰化植物で、日本には江戸末期に伝来したと言われています。
英語圏では、「エルサレムアーティチョーク」、フランスでは「トピナンプール」と呼ばれます。
古くは、北米に住んでいたトピナンプ族という原住民が冬場の食料として食されていたのが菊芋です。
17世紀初頭にフランス人探検家が北米から母国に菊芋を持ち帰り、生命力旺盛で栄養豊富な菊芋は自然療法にも長く用いられるようになります。当時のフランス国王にも献上されたという記録もあるそうです。
フランスから北米に渡った入植者が飢餓に陥った際に菊芋によって命がつながれ、17~18世紀にかけて起こったヨーロッパの大飢饉の際にも、その生命力旺盛な菊芋によって数多くの命が救われた歴史があります。
日本でも第二次大戦中の食糧難では、菊芋は貴重な食料として当時の政府によって作付統制野菜に指定され、各地で栽培が奨励されるようになったようです。
菊芋ってどんなものなの？
菊芋は9月から10月にかけて黄色い菊に似た花を咲かせます。菊に似た花が名前の由来にもなっています。
秋には地上部の花や葉は枯れていき、地中に塊茎（芋）を作っていきます。収穫されるのは通常は11月以降になります。
菊芋の塊茎はいわゆる芋ではありますが、ジャガイモなどとは違いデンプンはあまり含まれず、「イヌリン」という成分を豊富に含んでいます。
また、デンプンをあまり含まないため、低カロリーということもあり、最近では美容や健康面から注目を集めている食材の一つとなっています。
菊芋は生命力が強く、畑の土に含まれる栄養素のほとんどを吸収して芋に蓄えてしまいます。
そのため、他の作物に影響を与えてしまうことはもちろん、同じ畑での連作にも不向きな作物でもあります。
菊芋は狭い畑での連作には不向きです。
菊芋普及会で使用している菊芋は、栄養価の高い菊芋を連作せずに安定してお届けすることができるようにドイツの広大な畑で作られたものを使用しています。
医療先進国ドイツの厳しい規格の下で自然農法で育てられた菊芋ですので、健康・安全面でも万全です。
※菊芋健康茶・菊芋黒色烏龍茶は国産菊芋を使用しています。
菊芋の利用方法
菊芋には、天然の「イヌリン」が豊富に含まれていることから、健康維持のための食材として注目を集めています。
古くは「20世紀最大の奇跡の人」とまで称される著名な治療者エドガー・ケイシーが、菊芋の健康効果について多くの人に勧めたとも言われています。
現在では、イヌリンが豊富に含まれていることが証明され、健康維持に役立つ食材として親しまれています。
しかし、一般的に流通しているとは言えない食材でもありますので、どのように利用したらいいのかわからない、とのお話をよく伺います。
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